第50回 さんまの会 報告
日時:平成23年 5月23日(月)
内容:「わり算」3年生
今回で第50回を迎え、記念すべき会となりました。
第3学年のわり算(除法)で学ぶことは、「除法の意味について理解し、それらを用いることができるようにすること(学習指導要領より)。」である。わり算の指導の際、提案者が考えた7つのことについて話し合いました。
7つの話題のひとつは、「導入は「等分除」と「包含除」のどちらがよいか?」です。「等分除」で導入している教科書が多いが、これは児童の生活体験に合うので意味理解しやすいという利点があります。一方、「包含除」は答えを求める思考がかけ算の意味と合うことや割合の考えともつなげやすいという利点があります。教師は、それぞれにメリットやデメリットがあることを理解して指導する必要があることが分かりました。
「等分除の場面を包含除で操作する児童にどのように指導すればよいか?」についても話し合いました。全体を1つ1つ分けていく等分除の操作場面を、1つ分の数を見つけて包含除の操作で解決する児童がいます。わり算の2つの場面を的確にとらえ、その意味の通りに操作をできるようにすることは大切です。そのために、問題文の全体の数量をかくしたまま提示したり、一度動かした物は動かせないなど操作に条件を付けることなどの工夫が考えられました。
他にも、「技能は身に付けているが、わり算のイメージがつかない児童への指導」「等分除の場面で、それって本当に3の段?と児童に聞いたら」「a÷a=1、0÷a=0、a÷1=aはなぜ大切か?」「分離量では理解できるのに、連続量では理解できない理由は何か?」「なぜ倍と除法の意味を指導するのか?」など話し合い、今後のわり算の指導に役立てることができる会になりました。