算数に興味のある方、集まれ~!!

次回、第99回は、11月26日(木)です。提案は「緑表紙」(低学年)、「数学的な考え方を育てる」(6年生)、「拡大図と縮図」です。
第100回は1月31日(日)です。内容は次回決定します。
興味のある方はご連絡ください。
みなさんのご参加をお待ちしています。
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2011年12月12日月曜日

第56回 さんまの会報告

第56回 さんまの会報告
日時:12月12日(月) 18:00~
内容:1.提案 「変わり方調べ」 4年生
2.実践報告 「和について考えよう」 6年生

1.提案 「変わり方調べ」 4年生
算数だけでなく、キャリア教育や人権教育の視点をもって学習する指導案の検討を行いました。例えば、キャリア教育で目指す能力としては、「自己表現力」「コミュニケーション能力」「生活に生かす力」などの評価の観点があります。思考力・表現力や活用力が算数でも注目されているので、キャリア教育とも通ずるところがあると考えさせられました。
算数の学習としては、「1辺が1㎝の正方形の厚紙を、1段、2段、3段・・・と階段のように並べます。段数が20段のときの周りの長さを簡単に求める方法を考えよう。」という問題です。
この問題は、扱い方によっては、「変わり方(数量関係の関数の考え)」でも「数え方の工夫」でも解くこともできます。本時では、変わり方を調べることが目標なので、伴って変わる2つの数量の関係に着目して問題を解くように展開します。そのために、例えば、子どもが表にかき表すことに気付いて変化の様子を考えることや、1段増えると周りの長さが4㎝ずつ増える理由を図を使って理解したり説明したりすることや、段数を20段とせず□として問題提示することなどを組み入れることとして考えられます。
子どもに身に付けさせたい力を明確にして、発問や問題の提示の仕方を工夫し、子どもの「なぜ」を引き出して、子どもが解決しようとしたり説明しようとしたりする学習展開を心がけることの大切さを改めて考えることができました。

2.実践報告 「和について考えよう」 6年生
1~9までの数カードを縦と横の和が同じになるように十字に並べたときの数の組み合わせに着目することを通して、筋道を立てて考える態度を養うことを目標に学習します。
まずは中央の数を1枚決めるところからです。はじめは「5」を入れたとき、他の8つのマス目に残った8枚をどのように入れたらよいかを考えさせます。しばらくすると、4隅が10になる組み合わせで入れれば、縦横の和が等しくなることに気付き、説明が始まりました。数カードの合計は45。「5」を使ったから、45-5=40。4隅に入れるので、40÷4=10。つまり、残った8枚を和が10になる組み合わせにすればいい。縦横とも、和が25になります。
では、中央が「5」でない場合でもできるでしょうか? 「9」を入れてみよう。学んだことをさっそく生かし、「5」の場合を手掛かりに考えました。できる。今度は、他の8つのマス目に和が9になるように入れます。45-9=36、36÷4=9。つまり、残った8枚を和が9になる組み合わせにすればいい。縦横とも、和が27になります。
ここまでくると、子どもは他の数でもできるのだろうかと興味をもちます。いろいろ数を当てはめて調べていく過程で、できる数とできない数に出会い、その理由を探り出します。子どもが課題を見出して学び出す瞬間です。
「1~9までの合計は45で、「(45-中央の数)÷4」を使えば、筋道を立てて考えることができる」という考え方が使えるようになってほしいと授業者は願っています。「順序よく考えれば、答えを出すことができる。」という趣旨の学習感想がノートに書かれていれば、望む子どもの姿といえます。
また、発展として、並べ方を十字でなくT字やL字にすることも考えられます。