算数に興味のある方、集まれ~!!

次回、第99回は、11月26日(木)です。提案は「緑表紙」(低学年)、「数学的な考え方を育てる」(6年生)、「拡大図と縮図」です。
第100回は1月31日(日)です。内容は次回決定します。
興味のある方はご連絡ください。
みなさんのご参加をお待ちしています。
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2012年2月28日火曜日

第58回 さんまの会報告

第58回さんまの会
日時:2月28日(火) 18:00~
内容:1.提案   「分数」 3年生
2.実践報告 「数と計算」  6年生

1.提案 「分数」     3年生
新学習指導要領では、分数を2年生から扱うことになりました。おりがみなどの具体物を操作しながら簡単な分数について知ることに始まり、6年生まで段階的に扱っていきます。その学年での学習をきちんと身に付けることで、次の学年の学習に生かされます。系統立っているので、既習を生かして問題解決学習する内容にもなると思います。
本提案では、3年生の分数指導で大切にしたいこととして以下の3点を上げ、具体的に2つの実践報告が紹介されました。
①分数のしくみをしっかり理解する。
②量分数と分割分数の違いを知る。
③単位分数をもとに考える。
【実践報告①】では、各班に配布したリボンを4分の1ずつ切り分けて、隣の班と長さを比べることから始まりました。同じ4分の1に切り分けたのに、リボンの長さが違っています。その理由を考えさせる授業です。各班に違う長さのリボンを配られているからなのですが、子どもは同じ長さが配られていると思っているので驚きます。分数は量を表すだけでなく、全体をいくつかに分けたうちのいくつ分という表し方もできることを、算数的活動で体験的に学ぶことができました。
本単元は、1mや1Lのはしたの数を表すのに分数を使うことから学びはじめます。量分数です。本実践報告は、その3時間目で、あるものを1と見てそれをいくつかに分けたうちのいくつ分とする分割分数です。量分数と分割分数の意味理解を深めることにつながりました。
【実践報告2】は、単元末で扱ったパターンブロックを使った分数遊びです。黄色(六角形)1枚を1エビ(子どもの考えた単位)としてジャンケンゲームを行い、パターンブロックを交換します。ゲーム後に手元にあるパターンブロックの点数を数えることで、単位分数のいくつ分で表せることを練習したり、異分母分数の大きさ比べや同値分数の意味に触れたりすることができました。
この後の学年では、分数を割合と見ることなどを学びます。子どもの思考に沿うためにも、分数の様々な意味や表し方があることを教師が理解していることは、大切だと改めて考えることができました。

2.実践報告 「数と計算」  6年生
本実践報告は、小数でも分数でも表せない数(無理数)があることを理解するために、既習事項を生かして正方形の面積から1辺の長さを求める方法を考えさせる授業です。なお、小学校では円周率が無理数に当たります。
本時では、面積2㎠の正方形の1辺の長さを求めることを問題にしました。子どもは、既習事項の正方形の面積公式(一辺)×(一辺)を生かして、数を当てはめて求めていきました。面積が1㎠と4㎠のとき、一辺の長さは1㎝と2㎝になることから、面積2㎠で当てはめる数の範囲をおおまかに推測しました。そして、より正確な数値に近づけようと、子どもは熱心に計算しました。
中学校では平方根(√)を学んで表すことができるようになりますが、小学校でも教材を通して平方根や無理数の意味理解に迫ることができると考えることができました。