算数に興味のある方、集まれ~!!

次回、第99回は、11月26日(木)です。提案は「緑表紙」(低学年)、「数学的な考え方を育てる」(6年生)、「拡大図と縮図」です。
第100回は1月31日(日)です。内容は次回決定します。
興味のある方はご連絡ください。
みなさんのご参加をお待ちしています。
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2013年7月23日火曜日

第74回 さんまの会 報告

第74回 さんまの会 報告

日時:7月23日(火)
内容:1.「あみだくじを使った問題」(5年生 トピック)
    2.坪田先生の「基礎基本を学ぶ授業づくり ~場合の数~」

1.「あみだくじを使った問題」(5年生 トピック)
 算数好きに育てるには、子どもの心に「ハテナ?」が生まれ、「ナルホド!」と新しい世界が見える爽快感をたくさん味わわせることが大切です。そこで、「あみだくじ」を使った問題を考えました。
 「あみだくじ」は縦横の線だけでできる簡単なくじですが、置換、1対1対応などの関数的な要素がたくさん含まれており、その中に潜む数理はとてもおもしろいものです。
 本時は、「条件に合うあみだくじを完成させるのに、横線が最低限何本必要か」を考えさせます。例えば、縦線だけひかれたあみだくじの上側にABCの順に並んでいたら、下側には上段とは反対にCBAの順にたどり着くように必要な横線をひいて、あみだくじを完成させます。
 このような条件で、あみだくじの縦線が1本→2本→3本→4本→5本…と増えていくとき、横線の数はいくつになるかを考えさせます。あみだくじをかくなどして筋道立てて考えていくと、依存関係を見出したり、きまりが成り立つ根拠が見えたりします。演繹的に考えることは難しくても、図や表、式に表して帰納的に考えることで、きまりの仕組みを理解することができます。関数的な考え方・見方を通して、「ハテナ?」が「ナルホド!」に変わる爽快感を味わう瞬間です。
 本会では、参加者も子どもと同じように問題に取り組みました。身近で考えやすいあみだくじを操作することで、混沌としていた見方や考え方が整理され、教材のおもしろさや算数のよさを実感することができました。また、解決方法がいくつもあり、考える楽しさや教材のさらなる可能性を感じることができました。

2.坪田先生の「基礎基本を学ぶ小学校算数の授業づくり ~場合の数~」
 「場合の数」の学習では、具体的な事柄の起こりうる場合を調べるために、落ちや重なりがないように順序や組み合わせなどに配慮して規則正しくならべたり、整理して見やすくしたりすることができるようにします。
 教科書では、効率よく考えられるように、例えば、「4つの数をならべてできる数は全部でいくつでしょう。」を考える際、あるひとつの数を先頭にして残り3つの数の並び方を考え、その4つ分で答えを求めます。効率的で身に付けさせたい方法ですが、「起こりうる場合」全てを調べているわけではありません。そこで、「このとき、10番目に大きい数は何でしょう。」と問題を工夫することで、落ちや重なりなく調べる必要がでます。
 効率的な考え方にすぐたどり着くのではなく、四苦八苦の試行錯誤を経験することで、算数のよさを実感したり、見落としがちな考え方を子ども自身が発見したりできると、改めて考えることができました。