算数に興味のある方、集まれ~!!

次回、第99回は、11月26日(木)です。提案は「緑表紙」(低学年)、「数学的な考え方を育てる」(6年生)、「拡大図と縮図」です。
第100回は1月31日(日)です。内容は次回決定します。
興味のある方はご連絡ください。
みなさんのご参加をお待ちしています。
→ 
mo.ri2.n.mo.ri2.n@gmail.com

2013年10月22日火曜日

第76回 さんまの会 報告

第76回 さんまの会 報告

日時:10月22日(火)
内容:1.「かけ算(2)」(2年生)
    2.坪田先生の「発展応用の考え方① ~低学年でも発展・応用 1年生の算数~」

1.「かけ算(2)」(2年生)
 「数学的な思考力・表現力を育てる指導法の工夫」を主題にする目黒区算数部低学年部会の指導案について話し合いました。
 2年生の単元で、本時の問題は「かけ算を使って●の数を求める式を考えよう」です。
 ●印は長方形の一部が欠けたように並んでいます。●印の個数を求めるには、2つの長方形に分割して足したり、大きな長方形と見て欠けている部分を引いたり、●印の位置を移動して求めやすい形(並び方)に変形したりする方法が考えられます。子どもがこれらの求め方を発想しやすくするために、徐々に●印の並んでいる様子を見せたり、●印を方眼紙に重ねてかいたりするアイデアが出されました。
 また、思考力・表現力を育てるために、自分の求め方を式や図に表すだけでなく、友達の考えを式や図から読み取ることも大切にします。そこで、ひとつの考えを複数人で説明することを展開に盛り込みました。
 提案者からは、時間配分や扱う数値、まとめ方などの質問がありました。授業者は6種類の求め方を計画していますが、全ての求め方を扱うことにこだわらず、子どもに考えさせたい求め方に軽重をつけることの大切さや教師の展開の心構えなどが話題になりました。
 いずれも「かけ算」を使って求めます。子ども自身が「かけ算」の見方で解決するように提示することや、「まとまりを見付けること」と「まとまりがいくつあるか分かること」で、効率よく求められるというよさに気付く展開をすることが、かけ算の単元として大切であると考えることができました。

2.坪田先生の「発展応用の考え方① ~低学年でも発展・応用 1年生の算数~」
   
 今回から「発展・応用」の視点で、教材や指導などを考えます。
 「基礎・基本」と「発展・応用」は、四字熟語のように一組にされることが多いですが、「基礎と発展」「基本と応用」という見方で教材や授業を見直すことで、気付くことがあります。つまり、「基礎と発展」では、基礎は家の土台であり、発展はその上に建てられる家です。さらに、発展したものがしっかりすると、それが基礎となり、今の家の上にさらなる建物が建てられます。一方、「基本と応用」では、基本は建物の柱のように下から上まで貫き通している一本の中心的支えと言えるものです。応用はここに枝葉を広げていくものです。このように教材や授業を見直すと、今日の指導はどこに位置するのか、明日の授業を成り立たせるには今日は何をすればよいのかなどが見えてきます。
 今回は、1年生の算数を例に、低学年でも取り組める発展・応用を考えました。具体的には「いくつといくつ」「形づくり」です。知識や技能を身に付けさせるだけでなく、数や図形の並び方を見たり作ったりして考えさせることで、数の不思議や図形感覚、関数的な見方などを学習することができることを考えることができました。