算数に興味のある方、集まれ~!!

次回、第99回は、11月26日(木)です。提案は「緑表紙」(低学年)、「数学的な考え方を育てる」(6年生)、「拡大図と縮図」です。
第100回は1月31日(日)です。内容は次回決定します。
興味のある方はご連絡ください。
みなさんのご参加をお待ちしています。
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2013年12月19日木曜日

第78回 さんまの会 報告

第78回 さんまの会 報告

日時:12月19日(木)
内容:1.提案「偶数と奇数(倍数と約数)」(5年生)
  2.坪田先生の「発展・応用の考え方③~低学年でも発展・応用 1年生の算数~」
1.提案「偶数と奇数(倍数と約数)」(5年生)
 整数は奇数と偶数に分けることができ、1~100までに同数存在します。そして、2つの整数の和や積も奇数や偶数に分けることができます。和は同数存在しますが、積は奇数が少なくなります。
 本時では、積では奇数が少なくなる理由を説明させます。その過程で、表や図を使うことの有効さを実感したり、言葉の式に表して決まりを一般化したりすることが期待できます。
 本提案は、数の組み合わせで答えのきまりを発見できる学習に活用できます。例えば、計算の工夫では、「25×12」「25×16」「25×20」のように乗数が4ずつ増えると積は100ずつ増えるきまりを見付けることができるのです。なぜ乗数が4増えると積が100増えるかを考えることで、関数的見る力や理由を解明する力、数感覚などを育てることも期待できると考えることができました。

2.坪田先生の「発展・応用の考え方③ ~低学年でも発展・応用 1年生の算数~」
 78はどのような数でしょうか? 「10が7個と、1が8個集まった数」と答えるでしょう。しかし、「10が6個と、1が18個」でも間違いではありません。十進位取り記数法では1つ目の解答が好ましいですが、くり下がりのあるひき算では二つ目の解答のような見方もできなければなりません。教師の期待する答えを一問一答式に扱うのではなく、様々な答えを認める授業を扱うことも大切です。答えが1つに決まらないオープンエンドな扱いをすることで、子どもの発展的・応用的思考を促すのに役立つと考えられます。
 オープンエンドな扱いは、算数的活動の中でも「探究的な活動」につながります。1年生であれば、10×10の100マスの数表に潜むきまりを発見させます。「横に見たとき1ずつ増える」「縦では10ずつ増える」「縦のとき一の位がいつも同じ数字」「横に見ると十の位が同じ数字」など見付けるでしょう。そのような自由な見方を奨励することで、子どもの発想はさらに広がることが期待できます。「左上から右下に斜めに見ると同じ数字が並んでいる」「十の位が1増えて、一の位が1減るとも見える」「右上から左下に斜めに見ると一の位と十の位の和がどこも9になる」「ある数を真ん中にして、上下の数をたした数と、左右の数をたした数は同じ」などの発見が期待できます。1年生なりの言葉なので、教師や友達の助けを借りながらであるが、このような見方を認める指導を積み重ねることで、2年生以降の九九表の見方や問題解決にも生かせることが期待できると考えることができました。

2013年11月20日水曜日

第77回 さんまの会 報告

第77回 さんまの会 報告

日時:11月20日(水)
内容1.提案「拡大図・縮図」(6年生)
  2.坪田先生の「発展・応用の考え方②~低学年でも発展・応用 1年生の算数~」
1.提案「拡大図・縮図」(6年生)
 さんまの会では「関数の考え」を育てる連続的指導について、3年間研究してきました。今年度は特に「子どもが依存関係に着目すること」を重点に取り組み、夏の日数教でも発表しました。
 「子どもが依存関係を見付けるための仮説」として、以下を考えました。
①問題や発問を工夫する
・問題場面だけ示して、依存関係は示さないで発問する。
・条件不足や条件過多で提示して、不足する情報を質問したり必要な情報を選択したりする。
②場面や資料を整理させる
・どんな数量や図形が表れていて、求めたい数量や図形は何かを整理させる。
・数量や図形を順序よくならべ、前後関係や途中にあたる数量や図形を考えさせる。
・共通する項目でそろえたり関連付けたりして、数量や図形を見直させる。
③置き換えて考えさせる
・求めたい数量や図形は、何によって決まるのかを考えさせる。
・求めたい数量や図形を、別の数量や図形に置き換えてとらえさせる。
・置き換えて見付けたり、比較したりする。
 本提案は、本研究の一環として「拡大図と縮図」の導入で取り組もうとするものです。
 本時の目標は、「直感や図形を重ねる操作を通してとらえた『同じ大きさの平行四辺形』を図形の構成要素である辺の長さの比や角の大きさに着目してとらえ、大きさの違う形どうしはどれも辺の長さの比と角の大きさが同じであることに気付く。」です。
 授業のはじめにお菓子作りに使われるクッキー型セットを見せるアイデアは、形が同じで大きさが違うものを「同じ形」として直感しやすい教材として魅力的でした。
 その後、複数の平行四辺形を提示し「同じ形」を選び出します。違うものの中から共通するものを見出す力は、「依存関係に着目すること」を使っています。子ども自らこのような視点で物事を見る経験が、「関数の考え」を育てることになると考えられます。
 次に、「同じ形」と判断した理由を説明させます。具体物を観察や操作、測定などして調べることで、「同じ形」と判断できる理由を明らかにしていくのです。説明を通して「辺の長さの比や角の大きさに着目して、どれも同じである」ことを定着させます。
 授業を通して大切にしなければならないことは、「子どもの思考の流れにそうこと」「子ども自身に問いが生まれること」に配慮して指導することの大切さです。教師は、そのための準備と臨機応変な対応ができるようにならないといけないと、改めて考えることができました。

2.坪田先生の「発展応用の考え方② ~低学年でも発展・応用 1年生の算数~」
 「式」は単に答えを求めるだけでなく、場面の様子を表現したり答えを求める過程を表現したりするものとして指導することが大切です。そのような指導を継続することで、式を読み取って、対応する具体的な場面や数量の関係をとらえることができるのです。
 例えば、「同じ答えになる式」を考える授業です。式を無造作に集めて提示したとき、「きちんとならべてみたい」「何かきまりがないだろうか」という発想を促すことで、「見方・考え方・表し方」を身に付けさせることができます。
 また、サイコロなど身近な素材を使って授業することで、日常事象を見る目を変えていくことにも配慮したいものです。サイコロの目のきまり、切り開いた(展開した)ときの形などに着目し、発展的に素材にかかわる姿勢を育てることが期待できます。そのために、子どもが作業によって確かめられる機会を設けることも重要です。
 答えを求められる授業ではなく、答えに至る「見方・考え方・表し方」などの指導の大切さを改めて考えることができました。

2013年10月22日火曜日

第76回 さんまの会 報告

第76回 さんまの会 報告

日時:10月22日(火)
内容:1.「かけ算(2)」(2年生)
    2.坪田先生の「発展応用の考え方① ~低学年でも発展・応用 1年生の算数~」

1.「かけ算(2)」(2年生)
 「数学的な思考力・表現力を育てる指導法の工夫」を主題にする目黒区算数部低学年部会の指導案について話し合いました。
 2年生の単元で、本時の問題は「かけ算を使って●の数を求める式を考えよう」です。
 ●印は長方形の一部が欠けたように並んでいます。●印の個数を求めるには、2つの長方形に分割して足したり、大きな長方形と見て欠けている部分を引いたり、●印の位置を移動して求めやすい形(並び方)に変形したりする方法が考えられます。子どもがこれらの求め方を発想しやすくするために、徐々に●印の並んでいる様子を見せたり、●印を方眼紙に重ねてかいたりするアイデアが出されました。
 また、思考力・表現力を育てるために、自分の求め方を式や図に表すだけでなく、友達の考えを式や図から読み取ることも大切にします。そこで、ひとつの考えを複数人で説明することを展開に盛り込みました。
 提案者からは、時間配分や扱う数値、まとめ方などの質問がありました。授業者は6種類の求め方を計画していますが、全ての求め方を扱うことにこだわらず、子どもに考えさせたい求め方に軽重をつけることの大切さや教師の展開の心構えなどが話題になりました。
 いずれも「かけ算」を使って求めます。子ども自身が「かけ算」の見方で解決するように提示することや、「まとまりを見付けること」と「まとまりがいくつあるか分かること」で、効率よく求められるというよさに気付く展開をすることが、かけ算の単元として大切であると考えることができました。

2.坪田先生の「発展応用の考え方① ~低学年でも発展・応用 1年生の算数~」
   
 今回から「発展・応用」の視点で、教材や指導などを考えます。
 「基礎・基本」と「発展・応用」は、四字熟語のように一組にされることが多いですが、「基礎と発展」「基本と応用」という見方で教材や授業を見直すことで、気付くことがあります。つまり、「基礎と発展」では、基礎は家の土台であり、発展はその上に建てられる家です。さらに、発展したものがしっかりすると、それが基礎となり、今の家の上にさらなる建物が建てられます。一方、「基本と応用」では、基本は建物の柱のように下から上まで貫き通している一本の中心的支えと言えるものです。応用はここに枝葉を広げていくものです。このように教材や授業を見直すと、今日の指導はどこに位置するのか、明日の授業を成り立たせるには今日は何をすればよいのかなどが見えてきます。
 今回は、1年生の算数を例に、低学年でも取り組める発展・応用を考えました。具体的には「いくつといくつ」「形づくり」です。知識や技能を身に付けさせるだけでなく、数や図形の並び方を見たり作ったりして考えさせることで、数の不思議や図形感覚、関数的な見方などを学習することができることを考えることができました。

2013年9月12日木曜日

第75回 さんまの会 報告

第75回 さんまの会 報告
 

日時:9月12日(木)
内容:1.提案「体積」(5年生)
    2.実践報告「あみだくじのひみつ」(5年生)
    3.報告「日数教(山梨大会)」
   
    4.坪田先生の「基礎基本を学ぶ授業づくり ~文字を使った式~」

1.「体積」(5年生)
 「数学的な思考力・表現力を育むために ~楽しく基礎基本を身に付ける指導の工夫~」を主題にする校内研究の指導案について話し合いました。
 5年生の単元で、本時の課題は「直方体を組み合わせた形の体積の求め方を考える」です。
 問題の理解や解決のために、1㎤が見えるように線を引いたり分割したりできるような具体物を用意することを計画しました。どのような具体物が子どもの思考力を育てるのに有効かを話し合いました。1㎤が見えることで単位体積のいくつ分かを考えられることや、1㎤ブロックで求めたい立体の体積を作ることで体積を考えられるなどのアイデアが出されました。
 習熟度別クラス編成の際の課題や問題の差別化も話題になりました。研究で目指す子どもの姿は、「見通しをもち、筋道を立てて自分なりに答を出そうとする子」「自分の考えを整理して、順序立てて説明する子」です。それぞれの習熟度別クラスで、目指す子どもの姿に到達できることを目指します。学力に応じて、筋道立てて説明できるようにするために小集団で話し合う活動を取り入れたり、適応問題で身に付けた基礎基本を生かしたりすることを盛り込みました。
 教師がまとめたり学習感想を形式的に書かせたりするのではなく、適用問題に取り組むことで大切な考え方を再確認できることや、教師の筋道だけに陥らず、子どもが必要感をもつことの大切さを考えることができました。

2.実践報告「あみだくじのひみつ」(5年生)
 前回第74回で提案していただいた指導案の実践報告です。
 あみだくじのスタートとゴールが入れかわるとき、縦線を増やしていくと横線は最低何本必要になるかを考えます。魅力ある指導案で、前回の会では様々な意見が出されました。実際の授業では、子どもが記号化しやすいように頭文字を50音にしたり、考えが広がるように子どもの机にネタを仕込んでおいたり、、、様々な工夫がされていて、さらに魅力ある授業だったことが伝わりました。

3.報告「日数教(山梨大会)」
 8月に行われた日数教山梨大会で、さんまの会が発表したことを報告しました。
 「関数の考え」について3年間取り組んできて、テーマを決めて取り組むことが算数科や子どもなどの理解を深めることに有効であることを改めて考えることができました。

4.坪田先生の「基礎基本を学ぶ小学校算数の授業づくり ~文字を使った式~」
 低学年は□が数の変わりになっていることを理解しにくく、単に解答欄と見る子が多い。問題や数値によって□にあてはまる数が変わったり関係を表したりできることを理解するには、4年生で□や△を使った式や、6年生で文字を用いた式を学習し、積み上げる必要があります。中学校では文字式を扱うことが多くなるので、小学校で素地的指導を十分に行うことが、なだらかな接続を可能にします。そこで、小学校教員が中学校での指導について理解することは有効です。文字式を話題に、中学校にまで系統性を広げて指導することの大切さを考えることができました。
 今回で「基礎・基本」は終了です。次回からは「発展・応用」が始まります。

2013年7月23日火曜日

第74回 さんまの会 報告

第74回 さんまの会 報告

日時:7月23日(火)
内容:1.「あみだくじを使った問題」(5年生 トピック)
    2.坪田先生の「基礎基本を学ぶ授業づくり ~場合の数~」

1.「あみだくじを使った問題」(5年生 トピック)
 算数好きに育てるには、子どもの心に「ハテナ?」が生まれ、「ナルホド!」と新しい世界が見える爽快感をたくさん味わわせることが大切です。そこで、「あみだくじ」を使った問題を考えました。
 「あみだくじ」は縦横の線だけでできる簡単なくじですが、置換、1対1対応などの関数的な要素がたくさん含まれており、その中に潜む数理はとてもおもしろいものです。
 本時は、「条件に合うあみだくじを完成させるのに、横線が最低限何本必要か」を考えさせます。例えば、縦線だけひかれたあみだくじの上側にABCの順に並んでいたら、下側には上段とは反対にCBAの順にたどり着くように必要な横線をひいて、あみだくじを完成させます。
 このような条件で、あみだくじの縦線が1本→2本→3本→4本→5本…と増えていくとき、横線の数はいくつになるかを考えさせます。あみだくじをかくなどして筋道立てて考えていくと、依存関係を見出したり、きまりが成り立つ根拠が見えたりします。演繹的に考えることは難しくても、図や表、式に表して帰納的に考えることで、きまりの仕組みを理解することができます。関数的な考え方・見方を通して、「ハテナ?」が「ナルホド!」に変わる爽快感を味わう瞬間です。
 本会では、参加者も子どもと同じように問題に取り組みました。身近で考えやすいあみだくじを操作することで、混沌としていた見方や考え方が整理され、教材のおもしろさや算数のよさを実感することができました。また、解決方法がいくつもあり、考える楽しさや教材のさらなる可能性を感じることができました。

2.坪田先生の「基礎基本を学ぶ小学校算数の授業づくり ~場合の数~」
 「場合の数」の学習では、具体的な事柄の起こりうる場合を調べるために、落ちや重なりがないように順序や組み合わせなどに配慮して規則正しくならべたり、整理して見やすくしたりすることができるようにします。
 教科書では、効率よく考えられるように、例えば、「4つの数をならべてできる数は全部でいくつでしょう。」を考える際、あるひとつの数を先頭にして残り3つの数の並び方を考え、その4つ分で答えを求めます。効率的で身に付けさせたい方法ですが、「起こりうる場合」全てを調べているわけではありません。そこで、「このとき、10番目に大きい数は何でしょう。」と問題を工夫することで、落ちや重なりなく調べる必要がでます。
 効率的な考え方にすぐたどり着くのではなく、四苦八苦の試行錯誤を経験することで、算数のよさを実感したり、見落としがちな考え方を子ども自身が発見したりできると、改めて考えることができました。

2013年6月26日水曜日

第73回 さんまの会 報告

第73回 さんまの会 報告

日時:6月26日(水)
内容:「関数の考え(さんまの会の日数教での発表について)」

1.「関数の考え(さんまの会の日数教での発表について)」
 「『関数の考え』を育てる継続的指導」に取り組み、今年度で3年目になります。8月4日(日)の山梨大会での発表にむけて、これまでの取り組みの報告や今回の発表の検討をしました。 
 「関数の考え」を指導する単元は、第4学年「変わり方調べ」、第5学年「比例」、第6学年「比例・反比例」等があります。しかし、それらの単元だけでは、「関数の考え」を子どもが身に付けることは難しいと思います。規則性に着目したり、発見したきまりを使って問題を解けるようになったりしても、そのよさを感じることは短時間の学習ではできないでしょう。「関数の考え」は、特定の単元や学年で指導するのではなく、低学年から継続的に指導していく必要があると考えています。
 1年目は、低学年を含む全学年全領域で関数の考えを育てる必要性や教材の可能性を提案しました。教科書の問題にアレンジを加え、「関数の考え」を育てる教材に変えていく視点や展開例などを紹介しました。
 2年目は、1年目の提案を引き継ぎ、年間指導計画の作成・実践に取り組みました。また、どれほど「関数の考え」が子どもに身に付いているかを調査問題で調査することなどをしました。
 そして、3年目の今年度は、「依存関係に着目すること」について重点を置いて取り組んだことを発表します。
 提案者は、「関数の考え」を「依存関係に着目すること」「関数関係を見つけたり、用いたりすること」「関数関係を表現すること」「見つけた関数関係の仕組みを考えること」の4つで捉えています。いずれも大切に指導しなくてはなりませんが、その中でも「依存関係に着目すること」に着目しました。問題場面の多くの数値などの中から、いずれに依存関係があるかを見抜けなければ、きまりを使って問題を解決することにはつながらないからです。依存関係を見付けさせる手立てとして、「場面を整理する」「求めたい数値を導き出すために必要な数値を見付ける」「依存関係を調べる」ことを考えました。その実践例として、第3学年「円と球」、第5学年「正多角形と円」、第6学年「速さ」を検討しました。
 「関数の考え」を育てることは、子どもが算数や身の回りの事象を能動的に見る力を育てることにつながると考えます。与えられた問題や事象を受けるだけでなく、何かと関係付けて考えたり原因を突きとめたりする楽しさを実感することができるからです。本会を通して、改めて「関数の考え」の魅力を考えることができました。

2013年5月13日月曜日

第72回 さんまの会 報告

第72回 さんまの会 報告

日時:5月13日(月)
内容:1.「分数のわり算」(6年生)
    2.坪田先生の「基礎基本を学ぶ小学校算数の授業づくり ~平均~」

1.「分数のわり算」(6年生)
 「子供が生き生きと学習する算数授業」を研究主題に取り組んでいる校内研究の指導案を検討しました。単元は、6年生の「分数のわり算」です。主張は、以下の2点です。
  ①「分数のわり算を同分母の分数から導入する」
  ②「分数のわり算の計算の仕方から導入し、問題作りを通して意味と関連づける」
 教科書では、「3/4dLのペンキで2/5㎡塗れました。このペンキは1dLでは何㎡塗れるでしょうか。」のような異分母分数を扱った問題から始まります。しかしこの問題は、子どもが想像しにくい場面です。また、分数÷分数は「ひっくり返してかける」とすぐに一般化してしまうと、多様な見方ができなくなる恐れがあります。
 そこで、同分母分数から導入して、子どもがイメージしやすくすることを考えました。本時の問題は、「4/5÷2/5の答はいくつになるか」です。解き方は、分子÷分母で少数にする、被除数と除数に同じ数(5)をかけて整数にする、単位にする(4/5は2/5(単位)が2つ分)などです。いずれも計算の約束などの既習事項を使っています。このように、文章問題の場面理解や演算決定の前に、計算の仕方を考えさせるのです。同分母同士のわり算を考えることで、その後の異分母同士でも生かせる考えを導くことをねらっています。
 異分母同士であっても通分すれば同分母同士にできることから、解くことができます。しかし、「通分して単位分がいくつ」という解き方は、「わる数を逆数にしてかける」より煩雑になります。さらに追究して、「わる数を逆数にしてかける」まで子どもが考えて一般化する指導の手立てが必要ではないかという意見が参加者から出ました。様々な意見を統合して、「分数のわり算はわる数を逆数にしてかける」を子どもが自力で説明できるように育てたいものです。
 また、分数のわり算は問題づくりにも難しさがあります。連続量と分離量、等分除と包含除などにも配慮しなければならないからです。問題場面としてあり得ることかを考えながら問題づくりをすることは、複雑に入り組んだ事柄を整理する力も求められています。総合的な力を問われるものですが、教師側の手立ても十分計画されている必要があると考えることができました。

2.坪田先生の「基礎基本を学ぶ小学校算数の授業づくり ~平均~」
 5年生の量と測定領域では、「測定値の平均」について指導します。これは、いくつかの量や数を等しい大きさになるようにならしたもの。平均=合計÷個数のことです。
 一方、6年生の数量関係領域では、「代表値としての平均」について指導します。ある集団同士をくらべるとき、個々の数値を比較するのではなく平均値をその集団の代表としてくらべます。このような学習を通して、資料の平均の理解を深めるのです。
 平均には、「相加平均」「相乗平均」「調和平均」などがあります。また「平均寿命」など身近に使われることもあります。