算数に興味のある方、集まれ~!!

次回、第99回は、11月26日(木)です。提案は「緑表紙」(低学年)、「数学的な考え方を育てる」(6年生)、「拡大図と縮図」です。
第100回は1月31日(日)です。内容は次回決定します。
興味のある方はご連絡ください。
みなさんのご参加をお待ちしています。
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mo.ri2.n.mo.ri2.n@gmail.com

2012年5月28日月曜日

第61回 さんまの会 報告

第61回 さんまの会
日時:5月28日(月) 18:00~
内容:1.提案  「かけ算・わり算(倍の考え)」 第4学年
2.日数教に向けて(「関数の考え」調査問題の集計について)

1.提案  「かけ算・わり算(倍の考え)」 第4学年
「2数の倍数関係を用いると、基準量が分からなくても全体量を求められる場合があることを理解するとともに、そのよさに気づく。」ことを目標に、単元『倍の計算』の指導案を検討しました。
1時間に3つの段階の問題を扱うことで、区の研究主題「数学的な考え方を伸ばす指導~子どもの考えを生かし高める指導の工夫~」の達成を目指します。
3つの段階の問題は以下の通りで、各段階で求め方を図や言葉、式などを使って説明します。
第1段階は、「ヨーグルトが1パックに3個入っています。1パック150円です。12個だと何円になるでしょう。」この問題では、150÷3=50で1個分は50円をとし、その12個分で50×12=600で600円とする求め方と、12個は3個の4倍であるから150×4=600とする求め方が考えられます。1個50円を単位とするか、3個150円を単位をするかの違いがあります。
第2段階は、「ヨーグルトが1パックに3個入っています。1パック200円です。12個だと何円になるでしょう。」この問題では、1個分でなく3個を単位として倍関係を求めて解くことができます。
第3段階は、「3個で111円の唐揚げがあります。21個だと何円になるでしょう。」この問題は、1個分でも3個分でもどちらでも求めることできますが、段階を踏んできていることもあり、3個分を
単位とする方が求めやすそうです。
本会での検討では、教師側から3問出すのではなく、子どもが主体的に問題に関わるように工夫することを考えました。そのひとつが、問題文中の数値を子どもに考えさせることです。1パックの個数や値段、購入したい個数などを子どもが決める過程で、扱いやすい数値の理由(倍関係)に気付くことができるのではないでしょうか。
また、提案された展開では、1当たりでなく倍数関係のよさにたどり着くように意図されていますが、実際は扱われる数値によって子どもが判断していずれの考えも使いこなせることを目指したいものです。
求め方を考え、説明する場面では、問題の構造を理解するのに式が活用できそうです。例えば、第1段階の問題は、式に表すと(1つ分)×(いくつ分)です。1個分に着目すれば、(150÷3)×12です。3個分に着目すれば150×(120÷3)です。このような構造に気付くことで、考えを整理し、より数学的な説明が期待できそうです。
子どもが、「自分の考えがいつでも使える。もし使えないときはどうすればよいかを考えさせる。」という授業展開の大切さを感じることができました。

2.日数教に向けて(「関数の考え」調査問題の集計について)
日数教に向けて、調査問題の集計の仕方を考えました。
「関数の考え」について、次回第62回で、参加者みなさんで勉強したいと考えています。

2012年4月13日金曜日

第60回 さんまの会報告

第60回 さんまの会
日時:4月13日(金) 18:00~
内容:1.提案   「小数のかけ算を考えよう」 第5学年
    2.日数教に向けて(「関数の考え」について、調査問題について)

1.提案 「小数のかけ算を考えよう」 第5学年 本単元の目標、「乗数が小数の場合の乗法の意味や計算の仕方を理解し、それを用いることができるようにするとともに、小数の場合でも整数の場合と同じ関係や法則が成り立つことを理解する。」を達成するための授業について考えました。
 かけ算は、整数から小数へと数を拡張し、「整数×小数」や「小数×整数」、「小数×小数」を扱います。単に、「小数のときは小数点の位置がこのように変わります。」と教えてしまうのではなく、子ども自身が、小数が扱われる場面を理解したり、既習事項を生かして計算の仕方を考え、説明したりする授業展開を目指すことが大切です。
 授業は、単位量の異なる架空世界で長さを測る場面を想定してはじまります。現世界では42㎝に相当することから、架空世界で1○(○は架空世界の単位)は、42×1で42㎝を表します。2○なら、42×2で84㎝です。
 「では、0.4○のときは何㎝になるでしょう。」の発問から、子どもに立式や計算の仕方を考えさせます。
 類推すれば、「42×0.4」と立式でします。しかし、「少数をかけるなんてことは本当にあり得るのだろうか?」「0.4をかけるとはどういうことだろうか?」 式は立てられても、式を説明することができないと子どもは悩むでしょう。また、計算すると、積は被乗数42より小さくなる。これまでかけ算といえば積が大きくなることしか経験していない子どもにとってはたいへんな違和感を感じることでしょう。
 以上のような課題を解決するために、既習事項を生かして、計算のきまりや倍の考え、数直線を活用するなどの必然が生まれます。そして、思考力・表現力を駆使する授業に改善し、目標を達成することができます。子どもの思考を予測し、疑問をいだかせ、解決したい説明したいと導くことが、よりよい学習につながると感じました。
 さらに、単に教科書の系統性だけにたよらず、今後の学習を見通して扱うべき学習に配慮することの大切さも、改めて学ぶことができました。

2.日数教に向けて(「関数の考え」について、調査問題について) 夏の日数教での発表に向けて説明がされました。
 今年度は、昨年度の成果を生かして実践例を積み上げるほか、子どもの変容について追跡調査することも考えています。様々な領域や単元において、ひとつの方法だけでなく、「関数の考え」で問題解決することもできることに気付き、実際に使って問題を解いたり、物事を見たりできる子どもを育てるための指導法や実践例に取り組みます。

2012年3月19日月曜日

第59回 さんまの会報告

第59回さんまの会
日時:3月19日(月) 18:00~
内容:1.提案 「かけ算の筆算(2位数)×(2位数) 」 3年生
2.実践報告 「算数の授業開き」 4・5・6年生

1.提案  「かけ算の筆算(2位数)×(2位数) 」 3年生 「数学的な思考力・表現力の育成~「考え」を関連づける指導の工夫~」を研究主題に取り組まれた内容や実践の報告です。
提案では、「12×23」の計算の仕方について、アレイ図の見方や式の表し方を示しながら子どもが説明し、様々な求め方を検討して、いずれも「わける」「かける」「たす」という共通のキーワードで関連づけ、統合できます。このことから、(2位数)×(2位数)の計算の原理原則に迫ることをねらったものでした。子どもの数の見方や分け方にはそれぞれ理由があり、それらを知ることは考えを広げ、深めるものです。教師が「(2位数)×(2位数)のかけ算は、位ごとに分けて計算します。」などのように説明してしまえば計算は出来るようになるかもしれません。しかし、子ども自身が考え、互いの解決方法を比較検討する中でたどり着いた方法は、確かな力になると改めて考えことが出来ました。

2.実践報告 「算数の授業開き」 4・5・6年生 初めての算数の授業。「算数って楽しいな!」「算数大好き!」という印象をもってもらえるように、先生方は様々に工夫されていることと思います。
「20×20と21×19では、どちらの答えが大きいでしょう?」という問題。2つの式を計算して積を比べれば答えは明確ですが、類推的にアプローチしたり、いくつかの結果から帰納的にきまりに気付いたりすれば、計算しなくても求められたり、不思議なきまりに興味をもったりできます。
例えば、20×20をもとにしてみれば、21×19は被乗数に+1、乗数に-1されているので、答えは同じともかんがえられます。しかし、数を変えて、「5×5と6×4では、どちらの答えが大きいか?」と考えれば、すぐに答えが違っていることが分かります。また、「被乗数に+2、乗数に-2とした場合はどうだろう?」「他の数ではどうだろう?」と考えを広げられるように授業を展開すれば、算数のおもしろさにふれられそうです。さらに、見付けたきまりを図や表などを使って説明することを取り入れれば、数学的な思考力も伸ばせそうです。
新年度にさっそく自分の学級でも実践したくなる実践報告でした。

2012年2月28日火曜日

第58回 さんまの会報告

第58回さんまの会
日時:2月28日(火) 18:00~
内容:1.提案   「分数」 3年生
2.実践報告 「数と計算」  6年生

1.提案 「分数」     3年生
新学習指導要領では、分数を2年生から扱うことになりました。おりがみなどの具体物を操作しながら簡単な分数について知ることに始まり、6年生まで段階的に扱っていきます。その学年での学習をきちんと身に付けることで、次の学年の学習に生かされます。系統立っているので、既習を生かして問題解決学習する内容にもなると思います。
本提案では、3年生の分数指導で大切にしたいこととして以下の3点を上げ、具体的に2つの実践報告が紹介されました。
①分数のしくみをしっかり理解する。
②量分数と分割分数の違いを知る。
③単位分数をもとに考える。
【実践報告①】では、各班に配布したリボンを4分の1ずつ切り分けて、隣の班と長さを比べることから始まりました。同じ4分の1に切り分けたのに、リボンの長さが違っています。その理由を考えさせる授業です。各班に違う長さのリボンを配られているからなのですが、子どもは同じ長さが配られていると思っているので驚きます。分数は量を表すだけでなく、全体をいくつかに分けたうちのいくつ分という表し方もできることを、算数的活動で体験的に学ぶことができました。
本単元は、1mや1Lのはしたの数を表すのに分数を使うことから学びはじめます。量分数です。本実践報告は、その3時間目で、あるものを1と見てそれをいくつかに分けたうちのいくつ分とする分割分数です。量分数と分割分数の意味理解を深めることにつながりました。
【実践報告2】は、単元末で扱ったパターンブロックを使った分数遊びです。黄色(六角形)1枚を1エビ(子どもの考えた単位)としてジャンケンゲームを行い、パターンブロックを交換します。ゲーム後に手元にあるパターンブロックの点数を数えることで、単位分数のいくつ分で表せることを練習したり、異分母分数の大きさ比べや同値分数の意味に触れたりすることができました。
この後の学年では、分数を割合と見ることなどを学びます。子どもの思考に沿うためにも、分数の様々な意味や表し方があることを教師が理解していることは、大切だと改めて考えることができました。

2.実践報告 「数と計算」  6年生
本実践報告は、小数でも分数でも表せない数(無理数)があることを理解するために、既習事項を生かして正方形の面積から1辺の長さを求める方法を考えさせる授業です。なお、小学校では円周率が無理数に当たります。
本時では、面積2㎠の正方形の1辺の長さを求めることを問題にしました。子どもは、既習事項の正方形の面積公式(一辺)×(一辺)を生かして、数を当てはめて求めていきました。面積が1㎠と4㎠のとき、一辺の長さは1㎝と2㎝になることから、面積2㎠で当てはめる数の範囲をおおまかに推測しました。そして、より正確な数値に近づけようと、子どもは熱心に計算しました。
中学校では平方根(√)を学んで表すことができるようになりますが、小学校でも教材を通して平方根や無理数の意味理解に迫ることができると考えることができました。

2012年1月24日火曜日

第57回 さんまの会報告

第57回さんまの会
日時:1月24日(火) 18:00~
内容:1.提案   「魔法の行列」 5年生
2.実践報告 「数量関係 ~「比」の指導で帰納と演繹~」  6年生

1.提案 「魔法の行列」     5年生
わからなかったことがわかるようになると楽しい。できなかったことができるようになるとうれしい。知らなかったことを知るとおもしろい。「学ぶ」ことは、このように楽しく、うれしく、おもしろいものであり、その過程で試行錯誤して数学的な思考力が育まれます。
本提案は、教師のこのような思いをもって産み出された授業実践です。
右の「魔法の行列」から、以下のようにして4つの数を選びます。
①四行四列の表から好きな数を1つ選んで○を付ける。
②選んだ数と同じ行と列(上下左右)の数を消す。
③消されなかった数の1つにまた○を付け、②の操作を繰り返す。
④4つの数に○がつくまで続ける。
⑤○を付けた4つの数をたす。
このとき、友達とは選んだ数字が違うのに、それらの和はいつも34になります。「なぜ34になるのだろう」という問いが生まれ、解決の試行錯誤が始まります。4つの数の和が34になることを帰納的に発見し、演繹的に確かめることで、論理的思考力や表や式を利用したわかりやすい表現力が育てられます。
この数表は「加算表」といい、数の見方やきまりを発見する学習に有効です。数表を横に見ていくと1ずつ増え、縦に見ていくと4ずつ増えます。このことから、右表①のように数表を見直すことができます。日頃、式は答えを求める際にあつかうことが多いですが、このように数の構成(見方)として表せることに出会うことも、学習に有効だと思います。
①のように置き換えた数表に、「魔法の行列」で○を付けた数を当てはめて式を変形すると、選んだ数字が違っていても和は34になることが理解できます。
提案では、表を右表②のようにすることも話題になりました。このようにすると、式変形が理解しやすくなるというものでした。
さらに、「4でわったときのあまり」として見れば右表③のようになり、さらに和が等しくなることが明確になります。
たいへん興味深く、さらに可能性を感じる教材でした。

.実践報告 「数量関係 ~「比」の指導で帰納と演繹~」  6年生
 第5学年の図形領域の算数的活動に帰納と演繹の考えが明記されたことは、新学習指導要領で注目されている点のひとつです。しかし、この単元でのみ指導されるものではなく、折にふれて経験させることが数学的思考力を育てるのに大切だと思います。
本実践報告は、第6学年「比」で、子どもの気付きから、帰納と演繹の考えにふれることのできた学習の紹介です。
「等しい比」は、前項が何倍になっているかを求め、後項にも同じ数をかけて求めます。
この等しい比を求める練習問題を解いてる最中、ある子が「比の内側と外側をかけると同じ答えになってる。」と気付きました。
「1問だけでなく他の問題でもそうなるかな?」と問い直し、他の問題でも同様に計算するようにうながしました。そして、いくつかの問題を解き、帰納的に確からしいことがわかりました。
「たまたまこの数問だけこの規則が成り立つだけかも。いつも成り立つことを説明しないといけないね。」とさらに聞きました。すると、以下のように説明する子が現れました。

2:3=6:9  のとき
「2:3」を「A:B」とすると、「6:9」は「A×3:B×3」と書けます。式にすると、
A:B=A×3:B×3
内側どうし、外側どうしをかけて同じ答えになるから、
内側の積=外側の積
B×(A×3)=A×(B×3)
かけ算はかける順番を入れかえても答えは変わらないので、かっこをはずして入れかえても答えは変わらないから、
A×B×3=A×B×3
内側も外側も同じ式になるから、答えは同じになります。

ここでの説明に必要な既習事項は、「式変形(4年)」や「数字を文字に置き換えること(5年)」などです。すでに明らかにされている事柄を活用して、演繹的に考え、説明できます。
内側と外側は、それぞれ内項と外項と言い、「内項の積は外項の積に等しい」という比の性質が成り立ちます。中学校では、比例式からxを求めるとき、(内項の積)=(外項の積)を使って解決しますが、小学校では上記のように「比の相当関係」を中心に考えさせることが大切であり、この性質を真正面から取り扱わないことになっています。
今回は、子どもが練習問題に取り組んでいる最中に発見したことなので、発展的に扱うことにしました。

2011年12月12日月曜日

第56回 さんまの会報告

第56回 さんまの会報告
日時:12月12日(月) 18:00~
内容:1.提案 「変わり方調べ」 4年生
2.実践報告 「和について考えよう」 6年生

1.提案 「変わり方調べ」 4年生
算数だけでなく、キャリア教育や人権教育の視点をもって学習する指導案の検討を行いました。例えば、キャリア教育で目指す能力としては、「自己表現力」「コミュニケーション能力」「生活に生かす力」などの評価の観点があります。思考力・表現力や活用力が算数でも注目されているので、キャリア教育とも通ずるところがあると考えさせられました。
算数の学習としては、「1辺が1㎝の正方形の厚紙を、1段、2段、3段・・・と階段のように並べます。段数が20段のときの周りの長さを簡単に求める方法を考えよう。」という問題です。
この問題は、扱い方によっては、「変わり方(数量関係の関数の考え)」でも「数え方の工夫」でも解くこともできます。本時では、変わり方を調べることが目標なので、伴って変わる2つの数量の関係に着目して問題を解くように展開します。そのために、例えば、子どもが表にかき表すことに気付いて変化の様子を考えることや、1段増えると周りの長さが4㎝ずつ増える理由を図を使って理解したり説明したりすることや、段数を20段とせず□として問題提示することなどを組み入れることとして考えられます。
子どもに身に付けさせたい力を明確にして、発問や問題の提示の仕方を工夫し、子どもの「なぜ」を引き出して、子どもが解決しようとしたり説明しようとしたりする学習展開を心がけることの大切さを改めて考えることができました。

2.実践報告 「和について考えよう」 6年生
1~9までの数カードを縦と横の和が同じになるように十字に並べたときの数の組み合わせに着目することを通して、筋道を立てて考える態度を養うことを目標に学習します。
まずは中央の数を1枚決めるところからです。はじめは「5」を入れたとき、他の8つのマス目に残った8枚をどのように入れたらよいかを考えさせます。しばらくすると、4隅が10になる組み合わせで入れれば、縦横の和が等しくなることに気付き、説明が始まりました。数カードの合計は45。「5」を使ったから、45-5=40。4隅に入れるので、40÷4=10。つまり、残った8枚を和が10になる組み合わせにすればいい。縦横とも、和が25になります。
では、中央が「5」でない場合でもできるでしょうか? 「9」を入れてみよう。学んだことをさっそく生かし、「5」の場合を手掛かりに考えました。できる。今度は、他の8つのマス目に和が9になるように入れます。45-9=36、36÷4=9。つまり、残った8枚を和が9になる組み合わせにすればいい。縦横とも、和が27になります。
ここまでくると、子どもは他の数でもできるのだろうかと興味をもちます。いろいろ数を当てはめて調べていく過程で、できる数とできない数に出会い、その理由を探り出します。子どもが課題を見出して学び出す瞬間です。
「1~9までの合計は45で、「(45-中央の数)÷4」を使えば、筋道を立てて考えることができる」という考え方が使えるようになってほしいと授業者は願っています。「順序よく考えれば、答えを出すことができる。」という趣旨の学習感想がノートに書かれていれば、望む子どもの姿といえます。
また、発展として、並べ方を十字でなくT字やL字にすることも考えられます。

2011年11月7日月曜日

第55回 さんまの会報告

第55回 さんまの会報告
日時:11月 7日(月) 18:00~
内容:1.提案 「数学的な思考力・表現力の育成~『考え』を関連付ける指導の工夫~」  3年生
    2.指導案検討 「分数」 3年生
    3.実践報告 「思考力を高めることを意識した計算練習の指導、全員が主体的に参加できる、計算練習の指導」 2年生 

1.提案「数学的な思考力・表現力の育成~『考え』を関連付ける指導の工夫~」 3年生 子どもが問題解決に向けて考えたことは、言葉や数、式、図、表、グラフなどに表現されます。それら表現されたものの中にある「考え」に着目して相違点を見出し、関連付ける学習は、数学的な思考力・表現力を育成するものです。「考え」を関連付ける指導の工夫として、「表現の中にある考えに着目しやすい提示の仕方の例とその効果」「9つの価値付け」「方向付ける発問」などについて提案されました。
 具体的な指導として「かけ算の筆算(3年生)」。何十をかける問題場面では、子どもはどのような工夫をして数を数えるのかを話し合いました。
 まず、場面のとらえ方に相違点が見られ、式の表し方に「考え」をうかがうことができます。また、場面提示の仕方で、子どもの思考が方向付けられるものでもあります。
 そして、演算の処理にも「考え」がうかがえます。分配法則や結合法則、交換法則などを使って計算の仕方を工夫するところに、相違点が見られます。
 子どもと「考え」の相違点を検討することを通して、数学的な思考力・表現力に迫る手法は、興味深いものでした。

2.指導案検討 「分数」 3年生 既習の分数をヒントに、子どもがはしたの数量の表し方を考え、見出す授業展開について考えました。
 物差しで長さを測ることが既習である3年生に、mの下位単位cmを使わずに長さを表させるために特別な場面を設定することを考えました。つまり、架空の国の単位「プラチナ」を用いて王様の身長を測る問題場面で、元にする量を子どもが分割して分数で表すよさを感じさせます。子どもが元にする量を見破り、それを半分にすれば1/2プラチナと言ってもよいと見い出せるように展開を工夫しました。
 分数は、新指導要領で2年生から扱われることになりました。その後は、割合を表したりや数学でもつきあい続けたりするものです。子どもにとって負担のない出会い方、量分数と分割分数の扱い、その後の発展を意識した指導の仕方などについても話題になり、改めて分数を大切に扱うことの必要性を感じました。

3.実践報告「思考力を高めることを意識した計算練習の指導、全員が主体的に参加できる、計算練習の指導」 2年生 問題解決の授業の一方で、繰り返し計算練習をして確実に計算できるようにさせる授業も大切です。このとき、ドリルのような計算問題だけでなく、取り組み方を工夫して思考力を高めたり、主体的に参加したりできる実践について報告されました。
 「2ケタ×1ケタの筆算」(3年生)では、計算練習後に積が2ケタになる式と3ケタになる式を見て、なぜ2ケタ、3ケタになるのかを考えました。それを友達と説明し合うことで、主体的に学び合うことができました。すると、数値の大きさだけでなく、繰り上がりがあることで3ケタになることを発見しました。
 次に、先の学習を生かして、積が2ケタ、3ケタになるように式を作りました。条件に合う積になるにはどうしたらいいかを考える場面で、思考力が働いていました。また、作った式を互いに解き合って確認することで、主体的な学習が進みました。
 他にも、計算練習の前に「計算する前に、答えが大きいと思う問題から順番に解いてみよう。」「計算する前に、答えが同じ問題はどれか当ててみよう。」と問うことも、子どもに思考を働かせながら問題に取り組ませる工夫であると、坪田先生から話がありました。
 問題を解き終えた子から順にノートを持ってこさせて先生が丸付けすることがあります。そのような時も、「10問分の答えを全てたした答えだけ教えて。」と言えば、並んで待つことなくすみます。もし間違えれば、子どもはどこに間違いがあるかを改めて全て計算することだけでなく、概算や一の位だけ見るなど既習を生かした工夫をするのではないでしょうか。