第63回 さんまの会
日時:7月17日(火)
内容:1.モンゴル算数事情
2.「場合の数」
1.モンゴル算数事情
JICA(ジャイカ:Japan International Cooperation Agency)の国際協力事業の一環で、モンゴルでの教育事業を紹介していただきました。
モンゴルは、これまでの暗記中心・知識注入型の指導法を見直し、子どもが豊かな発想力・思考力をもち、自ら課題を解決していけるようにと、指導の転換期にあるそうです。そのような点は、現在の日本と共通すると思います。
報告では、授業の様子を指導案やビデオ映像などを交えて説明していただいきました。日本と同じように、指導案には授業の目的や展開などが記載されていたり、黒板を利用して授業したりしています。さらに、協議会も行われているそうです。
日本の教員の姿勢や研究授業の持ち方などは、世界からも注目されてると聞きます。日本の教育が成り立っているのは、何より個々の教師のモチベーションや責任感だという話も聞きます。日々困難に直面し、課題の多い教育現場に翻弄されますが、本報告や先生方の意見から、改めて教員としての意欲を高めることができました。
2.「場合の数」
順列や組み合わせの「場合の数」の指導について検討しました。
4人で班を創るときの机の並び方や、4枚の数字カードでできる数、4チームでの総当たり戦をするときの試合数など、いくつかの内容が考えられます。いずれも、落ちや重なりがないように効率的に整理するために、図や記号化するなどの工夫を子どもが生み出させるように指導します。
本提案では、単元末のまとめ・活用として、「4マスの正方形のマスの塗り方を考える活動を通して、落ちや重なりがないように整理する方法について理解を深める」ことを目標にした授業です。何通りの塗り方があるかを、既習事項を生かして解決します。さらに、4マスでなく3マスや5マスだったらと数値を変えて考えたり、数値が変わったときの変化の様子を表に表して読み取ったりなど、発展的な学習としての扱いも話題になりました。6マスの場合では、点字につながり、学習したことが算数以外に広がりをもつ魅力もありました。
教材研究が大切という話はよく聞きますが、その教材を教師が楽しいと思うことが肝心です。本提案は、そのような教材の魅力を感じるものでした。後日、実践報告を予定しているので、楽しみです。
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