第78回 さんまの会 報告
日時:12月19日(木)
内容:1.提案「偶数と奇数(倍数と約数)」(5年生)
2.坪田先生の「発展・応用の考え方③~低学年でも発展・応用 1年生の算数~」
1.提案「偶数と奇数(倍数と約数)」(5年生)
整数は奇数と偶数に分けることができ、1~100までに同数存在します。そして、2つの整数の和や積も奇数や偶数に分けることができます。和は同数存在しますが、積は奇数が少なくなります。
本時では、積では奇数が少なくなる理由を説明させます。その過程で、表や図を使うことの有効さを実感したり、言葉の式に表して決まりを一般化したりすることが期待できます。
本提案は、数の組み合わせで答えのきまりを発見できる学習に活用できます。例えば、計算の工夫では、「25×12」「25×16」「25×20」のように乗数が4ずつ増えると積は100ずつ増えるきまりを見付けることができるのです。なぜ乗数が4増えると積が100増えるかを考えることで、関数的見る力や理由を解明する力、数感覚などを育てることも期待できると考えることができました。
2.坪田先生の「発展・応用の考え方③ ~低学年でも発展・応用 1年生の算数~」
78はどのような数でしょうか? 「10が7個と、1が8個集まった数」と答えるでしょう。しかし、「10が6個と、1が18個」でも間違いではありません。十進位取り記数法では1つ目の解答が好ましいですが、くり下がりのあるひき算では二つ目の解答のような見方もできなければなりません。教師の期待する答えを一問一答式に扱うのではなく、様々な答えを認める授業を扱うことも大切です。答えが1つに決まらないオープンエンドな扱いをすることで、子どもの発展的・応用的思考を促すのに役立つと考えられます。
オープンエンドな扱いは、算数的活動の中でも「探究的な活動」につながります。1年生であれば、10×10の100マスの数表に潜むきまりを発見させます。「横に見たとき1ずつ増える」「縦では10ずつ増える」「縦のとき一の位がいつも同じ数字」「横に見ると十の位が同じ数字」など見付けるでしょう。そのような自由な見方を奨励することで、子どもの発想はさらに広がることが期待できます。「左上から右下に斜めに見ると同じ数字が並んでいる」「十の位が1増えて、一の位が1減るとも見える」「右上から左下に斜めに見ると一の位と十の位の和がどこも9になる」「ある数を真ん中にして、上下の数をたした数と、左右の数をたした数は同じ」などの発見が期待できます。1年生なりの言葉なので、教師や友達の助けを借りながらであるが、このような見方を認める指導を積み重ねることで、2年生以降の九九表の見方や問題解決にも生かせることが期待できると考えることができました。
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