算数に興味のある方、集まれ~!!

次回、第99回は、11月26日(木)です。提案は「緑表紙」(低学年)、「数学的な考え方を育てる」(6年生)、「拡大図と縮図」です。
第100回は1月31日(日)です。内容は次回決定します。
興味のある方はご連絡ください。
みなさんのご参加をお待ちしています。
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2014年4月15日火曜日

第81回 さんまの会 報告

第81回 さんまの会 報告

日時:3月18日(火)
内容:1.提案「算数開きの素材・教材アイデア」
       ①動く立体(カレイドサイクル)
       ②正方形はいくつ?
    2.実践報告
       ①問題解決で図を使う
       ②「大きさくらべ」の導入


1.提案「算数開きの素材・教材アイデア」
①動く立体(カレイドサイクル)
 
二等辺三角形を組み合わせて、動く立体おもちゃをつくります。不思議な動きから、構成要素の位置関係に自然と興味がわきます。新学期なので、立体の各面に自己紹介をかいて互いに見合うこともおもしろいと思います。

②正方形はいくつ? まず正方形を1つかきます。その隣に並べてもう1つかきます。正方形が2つ見えます。今度は下に1つかくと、正方形が3つになりました。その隣にもう1つかくと、正方形が5つ見えます。小さい正方形が4つと、それらを合わせて大きな正方形が1つあるからです。・・・のように正方形を増やしていったときにできる正方形を考えていきます。分かったら、数え方などの説明をします。
 正方形の増やし方や並べ方が分かれば、自分で数や並べ方を工夫して発展させ、追究できます。友達と協力や競争をして学びを広げられます。そんな学び方をしていこうと、教師からのメッセージにもなる魅力的な教材です。
 本提案では低学年での実践でしたが、中高学年では関数的な見方・考え方の素材にもなるといろいろなアイデアが出され、話し合いが盛り上がりました。

2.実践報告①問題解決で図を使う
 前回の提案の実践報告です。問題場面や問題解決の経緯を図にする際、問題を正確に読み取れることや抽象的に表せることにも配慮する必要があります。また、「できた!」と感じることやごちゃごちゃとしていたものがすっきりすることが大切であることなどが報告されました。

②「大きさくらべ」の導入
 1年生では「長さ」「面積」「体積」の3つの量に出会います。教科書では3つそれぞれを扱っていますが、本報告は「量」としてひとつにまとめる提案や実践授業です。
 授業では、筒型と箱形を子どもに見せ、「どちらが大きいか?」と問います。「大きい・小さい」という視点で、「長さ」「面積」「体積」のうちいずれで子どもが比較するかを観察しました。授業者は、子どもが悩んだ末にそれぞれの観点で説明することを想定していましたが、実際には「かさ・体積」で比べることが適切と結論づける子が多かったそうです。今回は筒型と箱形を使った大きさくらべでしたが、教材が違えば結論も違ったかも知れません。量を比較する際、子どもがどの要素に着目するのか、どのように考え、調べて結論付けるのか、大変興味深い報告でした。


第80回 さんまの会 報告

第80回 さんまの会 報告

日時:2月10日(月)
内容:1.提案「問題解決で図を使う」(2年生)

1.提案「問題解決で図を使う」(2年生)
 研究主題「図などを用いて、立式したり立式の根拠を説明したりすることができる児童の育成」に取り組んだ実践を話し合いました。
 図は、言葉・数・式等を関連付けて自分の考えを表現したり、友達に説明したりするのに有効です。しかし、適切に図がかけない子がいたり、どのような指導が適切か明確でなかったりします。そこで、「図をかき、読めるようにする指導や支援」「図を用いることのよさを感得させる指導や支援」「図を進んで用いるようにする指導や支援」を追究することをねらいに研究を進められました。
 本会では、例えば、立式で図をかく必要性をもたせるために、問題の見せ方や、読むだけでは誤解しやすい問題にする具体例が出されました。また、説明での図では、絵や数直線などとかきくらべるなどのアイデアが出され、図をかくことで相互関係が明らかになるなどのよさを見出しました。
 全学年に渡った考察や研究授業から、低学年から順序よく指導を積み重ねていくことの大切さを、改めて考えることができました。

第79回 さんまの会 報告

第79回 さんまの会 報告

日時:1月22日(水)
内容:1.提案「大きさくらべ ~広さくらべからかさくらべへの連続性を意識して~」(1年生)
    2.「『関数の考え』の学習で、きまりのなぜを追究する~問題にかかわる子を育てるために~」

1.提案「大きさくらべ ~広さくらべからかさくらべへの連続性を意識して~」(1年生)
  1年生では、長さやかさ(体積・容積)、広さ(面積)を扱います。教科書では、「長さ」→「かさ(液体)」→「かさ(個体)」→「広さ」の順に学習します。つまり、直線→立体→平面の順です。本会では、連続性を意識して「長さ」→「広さ」→「かさ(固体)」→「かさ(液体)」の順に扱うことが提案されました。
 授業では、直方体の展開図(平面)に1㎤(単位量)をならべて個数を数えます。その後、展開図を組み立てて立体にし、その箱の形の中に1㎤を入れて数を数えます。数種の展開図で調べると、広さが大きいほどかさも大きいとは限らないことを発見します。驚きをもって学習する子どもの様子を、映像などで報告されました。本会に参加した我々も、興味深く学ぶことができました。

2.「『関数の考え』の学習で、きまりのなぜを追究する~問題にかかわる子を育てるために~」
 教科書で扱われているきまり(規則性)見付けの問題は、帰納的にきまりを見付けたり、きまりを使って数値を求めたりするものがほとんどです。なぜそのようなきまりになるのかを考えることは少ないです。しかし、見付けたきまりを追究することを大切にして、問題に内在するしくみを考えたり、それを論理的に説明したりすることで、算数の楽しさや奥深さ、思考力・表現力の育成などに生かせる授業を考えられないでしょうか。本提案は今後も取り組み、これまでの実践を生かし、夏の日数教での発表に向けて取り組んでいきます。